ザ・ノンフィクション「オレがやらなきゃ誰がやる!」」(フジテレビ)2017年8月20日放送/北朝鮮にいる拉致被害者向けラジオ
フジテレビで毎週日曜日の14:00から放送している「ザ・ノンフィクション」というテレビ番組があります。毎回異なる主人公に焦点を当て、現代の日本を取り巻く社会問題や厳しい世の中に生きる人々が人生に悪戦苦闘しながらも情熱を持って生きる姿を取り上げています。1995年から放送している長寿番組です。
番組名だけを見ると暗かったり、重かったりしそうなイメージを持つかもしれませんがそんなことはありません。この番組を見ると人って本当にいろいろな生き方があるんだなと思い、主人公に感情移入をして、応援したくなります。とにかく面白い番組なので毎週楽しみにしています。
今回の主人公について
氏名 :村尾 建兒(たつる)さん
年齢 :52歳
職業 :ラジオ番組の制作・放送(12年)
40歳までは広告代理店で普通の会社員
その他:東京杉並区で80歳過ぎの母親と二人暮らし
ラジオ番組の内容
東京・飯田橋にある雑居ビルの一室に手作りの窮屈なスタジオを設け、そこで「しおかぜ」というラジオ番組の制作と放送をしています。年配の男性の方とたった2人で運営をしています。
非常に特殊な番組で、聞き手は北朝鮮にいる日本人拉致被害者を対象としており、夜の10時から夜中の2時まで毎日放送しています。
放送の目的としては下記になります。
尚、番組を見る限りでは、年配の男性はスタジオ内での運営業務やラジオのナレーションなどはしていますが、実際に足を運んで被害者に聞き込みをしたり、調査をしたりするのは村尾さんが一人でされている模様です。
今後のラジオ番組のありかた
ある夜、ラジオが北朝鮮まできちんと伝わっているのかを確認する為に公園でテストをしてみたところ、北朝鮮からの妨害電波で上手く伝わっていないことが判明しました。
村尾さんは対策として、第三国(韓国)からのラジオ放送について検討をするために韓国を訪問しますが、衝撃の事実が発覚します。今度は日本のラジオ番組が「しおかぜ」の電波を遮ってしまうことが判明し、結果として村尾さんの思うようには進めることが出来ませんでした。
また、韓国のラジオ局を訪問し、そこで脱北者(8年前に北朝鮮を脱出した北朝鮮のの人)と話をする機会を持ちます。日本人拉致被害者にどのような情報を伝えるべきなのか尋ねたところ、村尾さんが思ってもいない答えが返ってきました。
「日本人拉致被害者に伝えるのではなく、北朝鮮を脱出しようとしている北朝鮮の人に日本人の情報が欲しいと伝えるべき。そうすれば、日本人のことを調べてから脱出するひとが増えるはず」
村尾さんも上記コメントに同調し、その後、番組はエンディングに入ります。
番組を振り返って
今回番組で取り上げた内容は内容が内容なだけに、これまでの放送内容と比べると消化不良感が否めないです。
特に気になった点としては、
①広告代理店の仕事を辞めてまで何故、ラジオ番組を立ち上げたのか?
「他の人がやらないから自分で立ち上がった」と言っていたが、この部分が番組ではさらっと流されていた。拉致被害者が身内にいる訳でもないサラリーマンが仕事を辞めてまで番組設立に至った理由についてもっと深い部分まで追求して欲しかった。
②ラジオ番組が聞かれているのか、いないのかも分からない状況で12年間続けてこれた理由
妨害電波の関係でまともに聞かれていない可能性は高そうだし、複雑すぎる問題故に今のところは目に見える成果は何も出せていないのではないでしょうか?それなのに何をもってしてモチベーションを維持しているのか非常に気になります。このような取り組みを10年以上続けられる人ってまずいないと思います。
ザ・ノンフィクションはたいていの場合は単発で終わりますが、中にはその後の主人公の続編について放送するものもありますので、今回の村尾さんについては是非とも続編を放送して欲しいと思います。
あっ、言い忘れましたがザ・ノンフィクションはフジテレビでしか放送されていないので、フジテレビを視聴出来ない地域の人は見ることが出来ません。僕の住んでいる地域でもテレビでは見ることが出来ませんので、僕はYou Tubeで視聴しています。
それでわ!